もし肥満細胞腫かもしれない? もしくは肥満細胞腫だと言われたら・・・

検索エンジンで当サイトにたどりつきましたか? それともどなたかにお聞きになりましたか?
だとしたら、ホームドクター(掛かりけ獣医師)に、
「肥満細胞腫の可能性がある」もしくは「肥満細胞腫だ」と言われたのかもしれませんね。
「どうしてうちの子が・・・・」 「うちの子だけが・・・」と今頭の中が混乱している事と思います。

2003年から愛パグGUNNの多発性の肥満細胞腫を見てきた私(医療従事者ではありません)が
経験上、感じたことを下記にまとめていますので、
できる限り冷静にお読み頂き一緒に考えていきませんか?

「ガン」だと獣医師から告知され、すぐに治療が始まります。 あなたの頭は混乱したままで、
なかなか冷静に判断できるものではありません、私もそうでした。
「ガン? 嘘だ! こんなに元気なのに?」という場合が多いので尚更でしょう。
私は一番最初の処置(治療)がとても大切だと思ってます。
だからこそ、今!ガンの疑いがあるのなら、
ホームドクター(掛かりつけ獣医師)だけで決断するのではなく、
専門医に診て頂く事はできませんか?

でも、「そこまでしなくても」って思うのが普通ですよね?
「専門医や大学に診せたら、実験にされちゃうんじゃないか?」なんて考えちゃいますよね?
「遠くて・・・行けない」とか、「お金がかかるのでは?」などなど・・・一歩ひいていしまうのが普通ですよね。

でも、ガンを切除する手術を選択した場合は、
最初の切除が大事だったり、
化学療法を選択した場合では、始めたら途中で変更がきかなかったり、
副作用などの関係でサジ加減が大切だったりと、
最初の決断が重く大きいように私は感じます。

GUNNを現在診せている専門医は、ガンを積極的に攻める治療(根治療法)の他に、
痛みを押さえる治療をも選択肢として与えてくれました。
「かわいそうだから・・・抗ガン剤なんてしたくない」と考えているにしても、是非一度専門医に診て頂いて下さい。
根治療法を選択しない場合でも、これから先ガンによって痛みがでる可能性がある事を忘れないで。
痛みをとっていく治療でも、一般のホームドクターより、数多くのガンを診てきた専門医の方が、
いろいろな選択肢もっていて、なにより痛みについて真剣に取り組んでくれると思うからです。

上記をご理解頂けたら、具体的にするべき事を下記に記載します。
私の場合、肥満細胞腫というガンしかわかりませんのでご了承下さい。



1 細胞診をしましたか?

肉眼だけでは肥満細胞腫だと診断はできません。 何故ならいろいろな顔つき(形や色など)があるからです。
万が一見た目で「肥満細胞腫かもしれない」と言われたならば、細胞診を必ず受けて下さい。
今できている腫瘤(しこり)が肥満細胞腫の可能性が高いか?
判断するのが細胞診(針生検)ニードルバイオプシーです。
針生検の方法は、腫瘤(しこり)に注射針を刺してしこりの中の細胞を少量とり、
採取した細胞をスライドグラス上で染色して、顕微鏡で観察する検査方法です。
皮膚のしこりならば、通常無麻酔で短時間で行えます。
GUNNは初回ですら一声もあげなかったので、たぶん痛みもさほどではないでしょう。
大きな腫瘤(しこり)、もしくは内臓などの場合は、
ジフェンヒドラミンを針生検前の30〜60分前に1〜2r/s皮下注すると、
肥満細胞腫で怖い脱顆粒を起こすことを軽減されると言われています。

2 細胞診で肥満細胞腫の可能性が高いと診断された場合

通常の肥満細胞腫にはたくさんの顆粒が存在するので、まず間違うことはないでしょうが、
肥満細胞腫の中でも顆粒を持たない未分化な細胞からなる悪性度の高いものもありますし、
ごく小さな腫瘤(しこり)の場合は、注射針でうまく採取できない場合もありますので、
細胞診=肥満細胞腫だと断定できないことを、頭においておいて下さい。

細胞診で肥満細胞腫の可能性が高いと診断されただけで、専門医への紹介は可能です。
しかし、資料を持って紹介して頂かなければ、二次診療病院への受診は不可能です。
二次診療病院とは、ホームドクターと協力し専門的な診察および治療をしていく施設で、
ホームドクターの紹介がない場合は基本的に受診出来ません。

ホームドクター(掛かりつけの獣医師)が、がん研究会などで勉強されていたり、
専門医や大学との人脈をお持ちだと、紹介という形もスムーズに進むことでしょう。
もしそういった連携を持っていない場合や、獣医師から専門医や大学病院への紹介を薦められない場合は、
あなたが自ら申し出る勇気を出してください。

はじめに書いた事を思い出してください。
ガンかもしれないと言われた段階での、最初の決断が重く大きいのです。
考えてみて下さい。 
一人の獣医師が全ての診察科目(腫瘍科や循環器科・脳神経科など)において、
精通することは不可能だと思いませんか?

人医学でも、個人病院でガンだと診断をうけたとしても、総合病院や大学・ガンの専門病院へ相談に行きますよね?
セカンドオピニオンという言葉を聴いたことがあるでしょう? 
他の獣医師の意見を聞くことは私達飼い主の権利でもあるのです。

ちょっとした血液検査や処方など、ホームドクターとの連携がないと不都合な場合も多々あるので
二次診療病院で実施した検査や治療はホームドクターへに書面でご報告されます。
ホームドクターを変える(転院)ではなく、
専門医とホームドクターが、今後連携をとって治療を薦めていくのですから、
ホームドクター(掛かりつけ獣医師)に失礼だとか、差しさわりでる訳ではないので勇気を出して話してみて下さい。

もしあなたが専門医の受診を希望しても、「紹介しない」と言われた場合、
そのホームドクター(掛かりつけ獣医師)は、自分の力量を過信しています。
日々獣医学のガンの研究は進んでいますし、自らの力を見極められない獣医師は信頼に値しないと私は思います。

3 専門医・大学の選択

今後の事を考えると、ホームドクターとの連携がスムーズにとれるところが一番なのではないでしょうか?
もしくは、あなた自身が調べ選ぶことも可能かと思います。
周りにガンの子たちはいませんか? もしいたならば、どこの病院にかかっているか?
どこの病院を薦めるか? 聞いてみましょう。 料金や専門医との相性などもとても大切ですからね。
日本獣医がん研究会 内の「認定医」に相談するのもいいし、
獣医学系教育ITポータルサイト 内の各大学の獣医学科を参考にするのもいいかと思います。
(当サイト 肥満細胞腫 お役立ちLINK ページも腫瘍に精通している病院をのせています)

私は専門医に診せたいと思った段階で、その旨ホームドクターへ申し出ました。
GUNNの現在のホームドクターは、がん研究会に所属しているだけで認定医ではありません。
ホームドクターから大学の名前が出る前に、私は私自身が選んだ専門医を受診する事を伝えました。
GUNNが受診するまでは、ホームドクターとの繋がりは一切なかったのですが、
今はうまく連携がとれていると思っております。

4 紹介状および資料の持ち出し

専門医・大学が決まったなら、
まずはじめに、ホームドクター(掛かりつけ獣医師)に電話連絡を入れてもらって下さい。
どういった形の紹介状が必要なのか? どんな資料が必要なのか?がわかり紹介がスム−ズに進みます。
もともと連携があるところならば、ホームドクターにお任せしていいでしょう。
通常、専門医や大学は、2週間から3ヶ月ほど予約が一杯なので、その際予約日が決まれば一番です。
予約が入ってから、紹介状や資料をまとめればいいし、
仕事の都合や交通手段などは、予約を入れてからなんとかすればいいのです。
一歩前に進む事が大事で、ひとつひとつ解決していく事が大切なのです。

私の場合は、自分で作った資料(細胞診画像・経歴・処方など記載したもと)をホームドクターにチェックして頂き、
できる限りホームドクターの負担を軽減させ、それを専門医へ持ち込みました。
もちろんホームドクターの簡単な紹介状も書いて頂き、前もってFAXして頂きました。



肥満細胞腫かもしれない、肥満細胞腫だと言われたあなたが今できることは以上です。
肥満細胞腫を簡単に考えないで下さい。
ときたま、「ただの虫さされみたい」 「パグなら脂漏性の湿疹だから平気でしょ」 という言葉を耳にします。
しかし、万が一肥満細胞腫というガンだった場合はどうしますか?
治療(根治・緩和・疼痛を含む)する事を選択せずに、痛みを与える事になってもよいのですか?

パグの場合、50%が多発性だと言われています。 
もちろん1〜2個の肥満細胞腫で生涯を終えるパグも50%いますし、
同じパグの多発性肥満細胞腫で、外科的切除のみので年間隔でゆっくりと多発する子達もいます。
しかし今後、GUNNのように勢いよく多発(転移や再発ではない)してきた場合、どう対処していかれますか?
パグの場合、今すぐ生死に関わる高いグレードはマレとも言われていますが、
多発は多発で繰り返される苦しみや恐怖が、先に待っているかもしれないのですよ。
多発のスピードや肥満細胞腫が出る場所は、神様しかわからないのですから。

「頑張れ」という言葉は私は嫌いです。 私はGUNNに「頑張って」と言うことは今はありません。
しかし、あえてこの場で今は言わせて下さい。
ホームドクター(獣医師)にすべてをまかせる事もひとつの選択肢ですが、
それが悪いと言っているのではありません。 信じるに値するとあなたが思えばきっといい方向に向かいます。
しかし、家族として迎え入れた以上、
あなた自身がわからない、できないと諦める前に、あらゆる手段を検討したいと思いませんか?
獣医師に意見するとか言うのではなく、獣医師と相談し、治療を進めていこうと思いませんか?
肥満細胞腫の事を勉強する前に、できることがあるのです。

私の周りには肥満細胞腫の子が沢山います。
いろいろな獣医師の説明を耳にすると、飲み薬のため抗ガン剤だと説明されず処方されたり、
モニターリングを怠り副作用のコントロールができず、教科書?通りの処方で必要以上の苦しみを与えられたり、
せっかくの抗ガン剤の効果を半減したりと・・・え? と思うことが多々あり、何故?と心が痛みます。
決してそのホームドクターに悪意があった訳ではないと思います。
しかし、そのホームドクターはガンの知識が少しあっただけで、
抗がん剤や手術をする技量に欠けていただけだと思います。 だからこその専門医なのです。

しかし、どうしても環境が許さない場合もあるでしょう。
我が家は子供もいませんし、双方の実家が関東である事が幸いしていると思います。
サラリーマンの主人は忙しい毎日を送っていますので、
専門医予約の前日夜中に車を走らせ、彼はトンボ帰り、私は実家へ滞在し、タクシーで受診する事も少なくありません。
夫婦でお互い協力しながら、現在はGUNNを専門医に診せる事が可能となっています。
くわえ、GUNNの性格も幸いしているように感じます。
あまり人は好きなほうではありませんが、
診察室で私が冷たく接する事で、ガタガタ震えながらも獣医師の指示に従っています。
個々の性格もきっと左右するのかもしれませんが、
あなたの周りの環境を乗り越える方法はありませんか? 諦めずにもう一度考えてもらえませんか?

頑張って!
ワン&ニャン達は、自分が「ガン」だということを理解していないはずです。
今までGUNNにしてきた治療は、私が一日でも長く一緒にいたいために、GUNNにお願している治療です。
だからこそ、将来GUNNが犬生を終えるときには、どうしようもない痛みを与える事がないようにしたいのです。
そして、幸せな毎日を笑顔で送るための治療でもあると私は信じています。



2009年9月末記載 GUNN GUNN サイト管理人Mam
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